漏水は、住宅やビルなどの建物で発生する、水が管路や配管から漏れ出す現象のことを指します。漏水が放置されると、建物や設備の損傷だけでなく、周囲の環境への悪影響も考えられます。そこで今回は、「漏水調査の重要性」について解説していきます。

漏水調査は、建物の長寿命化や環境保全に欠かせない作業です。漏水が放置されると、建物の壁や床に水がしみ込んで、腐食や膨張、ひび割れなどの損傷を引き起こします。建物が傷んでしまうと、修理費用が高額になるばかりか、耐久性が低下して寿命が短くなってしまうこともあります。

また、漏水が起きると、電気設備や配管の接点などが水に触れることがあるため、感電や火災の危険があります。さらに、建物の床や階段が濡れていると、滑りやすくなって転倒する可能性もあります。

さらに、漏水が放置されると、周囲の土壌や地下水に汚染物質が浸透する可能性があります。また、カビや細菌の繁殖も促進されるため、室内環境が悪化することもあります。

以上のような問題を防ぐためにも、定期的な漏水調査が重要となります。特に、古い建物や建物の水回りが使い始めてから長期間経過している場合は、漏水のリスクが高くなります。そのため、定期的な漏水調査を行うことで、早期発見・早期対応が可能となり、建物の長寿命化や環境保全に繋がります。

また、漏水調査は、建物購入時の重要なポイントともなります。建物内部の水回りをチェックすることで、将来的な修繕費用の見積もりや、建物の耐久性を判断することができます。建物を購入する前に、必ず漏水調査を行うことをおすすめします。

漏水調査の業務内容は、主に下記のような手法によって行われます。

目視調査
目視調査は、建物内部を目で確認することによって漏水箇所を特定する方法です。床下や壁内など、目視できない箇所には特殊な機器を使用します。目視調査では、建物内部の状態や設備の老朽化状況なども確認することができます。
漏水探知器を使った調査
漏水探知器を使った調査は、壁や床の内部に水がたまっている箇所を探知する方法です。漏水探知器には、超音波を発生させて壁や床の内部に反射させ、水がたまっている箇所を特定する機能が備わっています。

地中レーダーを使った調査
地中レーダーを使った調査は、地下の管路や配管をレーダーで探知する方法です。地中レーダーは、地面に送り出された電磁波が地下を通過して反射して戻ってくる時間を測定することで、地下の管路や配管を探知します。

漏水試験
漏水試験は、建物内部に水を流し、水が漏れ出ている箇所を特定する方法です。漏水試験では、特殊なポンプを使用して水を送り込み、漏水箇所を探します。

漏水調査の業務内容は、建物の内部や地下の状況を把握することから始まります。具体的な手法については、建物の構造や漏水の状況に応じて適切な方法を選択し、漏水箇所を特定することが重要です。漏水が発生している場合速やかなに専門業者へお問い合わせください。